昨年、大塚国際美術館に行ってから、自分の中で「複製」という言葉のイメージが大きく変わった。
それまでは「本物」こそが「本物」であり、「複製」は総じて「偽物」という印象を抱いていた。しかし大塚国際美術館で美術陶板を鑑賞してから、「本物」を「複製」するということには様々な意味があるということを知ったのだ。
稚拙な言い方をすれば、この世には「良い複製」と「悪い複製」がある。
大塚国際美術館の美術陶板は「良い複製」であり、そして今回すみだ北斎美術館にて開催されている「フリーア美術館の北斎展」、こちらに展示されているフリーア美術館の複製画も、確固たるプライドを持った「良い複製」と言えるだろう。
本物を模すことが何をもたらすのか、その新たな一面を知ることができる展覧会だった。
※写真は主催の許可を得て撮影しています。
続きを読む