横浜美術館で11月14日から始まった「トライアローグ:横浜美術館・愛知県美術館・富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」。
新型コロナウイルスによって諸々今までとは異なる仕組みにせざるを得なくなっている現在、美術界も然りであり、海外との作品の貸借が難しくなっている中で「しっかりしたコレクションのある美術館」の強さが注目されている。
まあ、いっぱい作品を持っていればあの手この手で展覧会を作ることができるという強みはあるけれど、そういう意味じゃなくて、「コレクションの方針」がしっかりしているとでも言うのかしら。そういうところは体幹が鍛えられているような感じがするのだ。柔軟であり、どっしりとしているというか。
そんな体幹の鍛えられた3館が集まって、20世紀西洋美術について語り合うというのがこのトライアローグ展。一人語りでもなく、対話でもなく、鼎談。
「3」という数字は昔から「文殊の知恵」だったり「頑丈な矢」だったり、はたまた「にぎやか(かしましい)」だったりと、とにかくミラクルなパワーを発揮するときに使われる。ならば展覧会ではどうかな? と期待して行ったところ、時に錦上添花、時にポケモンバトルといった具合の、それぞれの個性と推しを惜しみなく持ち寄った立体的で内容の濃い20世紀ができあがっていた。
(※本エントリの写真は美術館の許可を得て撮影したものです)