雨がくる 虹が立つ

ひねもすのたりのたり哉

2019-01-01から1年間の記事一覧

2019年に観た展覧会ベスト10

2019年は本当に忙しく、激動とか多忙とかそういう忙しさではなくて、もう「心を亡くす」系の忙しさでした。仕事というか、環境が辛かった。プライベートの記憶が2018年とごっちゃになっている。 ──で、去年はどういう出だしでベスト10のエントリを書いたっけ…

日帰りで尾瀬に行った話

10月の上旬、尾瀬に行った。 天気に恵まれたということが一番大きいが、あまりにも素晴らしい時間だったので、日記に残しておこうと思う。 今年は夏休みに仕事が入ってしまい、どこへも行かずに終わってしまった。 とは言え、日々「外に出たら蒸発するんじゃ…

「クリスチャン・ボルタンスキー ーLifetime」にて、かつてのことを鮮明に思い出した

「きかせて? 一瞬だった?」 そう尋ねられた瞬間、あの日のことを鮮明に思い出した。白くかすんでいく意識の中で、「ああ、自分は死ぬのだ」と思った。その、なんと呆気ないことか。母が私の名前を叫んでいる。唇が真っ白になってしまったと悲鳴をあげてい…

100年たっても、新しい。マリアノ・フォルチュニ展でおおいに腰を抜かした話

「マリアノ・フォルチュニって誰?」 三菱一号館美術館の年間スケジュールが発表されたとき、そう思った。 メインビジュアルを見るかぎりファッションの人のようだが、残念ながら存じ上げず……。というのも私自身ファッションにとても疎く、同年代の友人に比…

門外不出を連れ出す方法 「フリーア美術館の北斎展」で北斎の手癖を見た

昨年、大塚国際美術館に行ってから、自分の中で「複製」という言葉のイメージが大きく変わった。 ima.goo.ne.jp それまでは「本物」こそが「本物」であり、「複製」は総じて「偽物」という印象を抱いていた。しかし大塚国際美術館で美術陶板を鑑賞してから、…

最近、地味に続けていること

ゴールデンウイークに、野点(のだて)に挑戦した。 前々から「実は最小限の携行品で実践可能なんじゃないか?」と勘繰っていた野点。──と言っても、本格的なそれらしいものではなく、ただ単に外でお薄を飲むというだけである。よって、シミュレーションなど…

ゆく春。楽しい時間が過ぎてしまう悲しみについて

春が好きだ。 それも、一年のうちで今の季節が一番好きだ。 毎年、北風の中にときおり角の取れたまるい風が混じるようになると、春がもうすぐやってくるのだとわくわくする。 そして桜の蕾が気になり始めるのだけれど、これがだんだんと膨らんでくるとそわそ…

「酒呑童子絵巻」にて、彼の知られざる過去を知った

源頼光の化け物退治物語が好きだ。それらは大スペクタクル絵巻になることが多く、派手なアクションあり、ユーモアありの、盛りだくさんな世界でできあがっている。 《土蜘蛛草紙》東京国立博物館蔵 《土蜘蛛草紙》を観て、その独特すぎる雰囲気のファンにな…

今日あった不思議な出来事

「世の中にはふしぎなことがあるもんだなあ」 そう思ったことはありませんか?その時は大して気にも留めなかったことが、後々めぐりあわせを生むような。 私は今まで何度か不思議な出来事に立ち会ったことがあるのだけれど、今日またそういったことがあった…

有料書店「文喫」についてもう少し自分の思うことを書く

NTTレゾナントが運営するポータルサイト「goo」のサービスの中に、「いまトピ」というサイトがある。 ima.goo.ne.jp 昨年春から月に1~2回、こちらで(なるべく)「アート」にちなんだコラムを書かせていただいている。

単眼鏡の恐ろしさを東博とルーベンス展で実感した

ひとつ前のブログにも書いたのだけれど、昨年狩野芳崖の作品を観て猛烈に単眼鏡の必要性を感じ、本格的に購入を考えるようになった。 ちょうどその頃、アートブログ「青い日記帳」のTakさんがケンコー・トキナーの単眼鏡「ギャラリーEYE」の記事を書いており…

2018年に観た展覧会ベスト10

年末盛大に風邪をひいて予定が後手後手になってしまい、ただでさえ書くのが遅いブログの準備を全くできていなかったために年を跨いでしまいました。 今年はもう本当にいろいろあって忙しくて、なんか2018年と2017年の記憶がごっちゃになってしまって「2018年…