「マリアノ・フォルチュニって誰?」 三菱一号館美術館の年間スケジュールが発表されたとき、そう思った。 メインビジュアルを見るかぎりファッションの人のようだが、残念ながら存じ上げず……。というのも私自身ファッションにとても疎く、同年代の友人に比…
昨年、大塚国際美術館に行ってから、自分の中で「複製」という言葉のイメージが大きく変わった。 ima.goo.ne.jp それまでは「本物」こそが「本物」であり、「複製」は総じて「偽物」という印象を抱いていた。しかし大塚国際美術館で美術陶板を鑑賞してから、…
ゴールデンウイークに、野点(のだて)に挑戦した。 前々から「実は最小限の携行品で実践可能なんじゃないか?」と勘繰っていた野点。──と言っても、本格的なそれらしいものではなく、ただ単に外でお薄を飲むというだけである。よって、シミュレーションなど…
春が好きだ。 それも、一年のうちで今の季節が一番好きだ。 毎年、北風の中にときおり角の取れたまるい風が混じるようになると、春がもうすぐやってくるのだとわくわくする。 そして桜の蕾が気になり始めるのだけれど、これがだんだんと膨らんでくるとそわそ…
源頼光の化け物退治物語が好きだ。それらは大スペクタクル絵巻になることが多く、派手なアクションあり、ユーモアありの、盛りだくさんな世界でできあがっている。 《土蜘蛛草紙》東京国立博物館蔵 《土蜘蛛草紙》を観て、その独特すぎる雰囲気のファンにな…
「世の中にはふしぎなことがあるもんだなあ」 そう思ったことはありませんか?その時は大して気にも留めなかったことが、後々めぐりあわせを生むような。 私は今まで何度か不思議な出来事に立ち会ったことがあるのだけれど、今日またそういったことがあった…
NTTレゾナントが運営するポータルサイト「goo」のサービスの中に、「いまトピ」というサイトがある。 ima.goo.ne.jp 昨年春から月に1~2回、こちらで(なるべく)「アート」にちなんだコラムを書かせていただいている。
ひとつ前のブログにも書いたのだけれど、昨年狩野芳崖の作品を観て猛烈に単眼鏡の必要性を感じ、本格的に購入を考えるようになった。 ちょうどその頃、アートブログ「青い日記帳」のTakさんがケンコー・トキナーの単眼鏡「ギャラリーEYE」の記事を書いており…
年末盛大に風邪をひいて予定が後手後手になってしまい、ただでさえ書くのが遅いブログの準備を全くできていなかったために年を跨いでしまいました。 今年はもう本当にいろいろあって忙しくて、なんか2018年と2017年の記憶がごっちゃになってしまって「2018年…
もうずいぶんと前から、この世が肌に合っていないのを痛烈に感じている。 例えるなら「居心地の悪い飲み会にずっと居るような、早く帰りたくてたまらないような」気持ち。 家で一人で蕎麦とか食べてるときは良いんだけど、いざ自分が社会の中に放り込まれる…
@山種美術館 思えば今回ほど山種美術館にふさわしい展覧会もないのでは? 初代館長・山﨑種二が横山大観から「ここらで人のためになることを始めてみてはどうか」と言われて美術館を設立する決意をしたというのは有名なエピソード。 その種二は皇居宮殿を飾…
@東京国立博物館 最近、生きるのが嫌になることが立て続けに起こった時に丁度テクノ法要に行く機会があったのだけれど、これは一体何と表現したらいいのだろう? 救われるとも、仏を信じるとも違う、とても不思議な気持ちになったので、記録としてその時の…
@三菱一号館美術館(※写真は美術館の許可を得て撮影しています) 「フィリップス・コレクション展に行ったよー」と言うと、そこそこ美術鑑賞が好きな人からは「前にも来てたよね?」という答えが返ってくる。 そう、2011年にも国立新美術館で「モダン・アー…
@すみだ北斎美術館 フォトスポットは葛飾北斎の「諸国名橋奇覧 飛越の堺つりはし」 すみだ北斎美術館はその名の通り、葛飾北斎をフィーチャーした美術館です。 2016年11月に開館したので、もうすぐ2周年。妹島和世による建築が目を引きますが、墨田区のコレ…
この季節に蓮を見に行くのが、ここ何年かの自分の恒例行事となっています。 早朝に出かけ、まだ夜の名残が残っている上野恩賜公園の不忍池で、咲き始める蓮をぼんやりと見る夏の楽しみ。 去年は友人と自転車で出かけたのだけれど、今年は暑すぎるのと雨の予…
最近はめっきりご無沙汰しているけれど、私は時折、不思議な体験をすることがある。 その時はとくに気づかなくても、あとになって「あれはオカルトな体験だったのでは?」と思うようなことが、振り返ると何度かあったりする。
5年くらい続けたWord Pressから、はてなブログに引っ越しました。
@ジュンク堂池袋本店 美術史研究家であり、現在は東京藝術大学客員研究員として教鞭を振るう、壺屋めりさん (@cari_meli )。 そのめりさんが2017年にクーリエ・ジャポンにて連載されていたのが、「リナシタッ ルネサンス芸術屋の仕事術」です。 私のTwitter…
@上野の森美術館 《メタモルフォーゼⅡ》1939-40年 木版 192*3875 (部分) ※写真は美術館の許可を得て撮影しています。 エッシャーと聞いて、あのだまし絵の人ね、と すぐイメージが浮かぶ方は多いと思います。 そう、「水が永久に循環する塔」や、「階段…
@山種美術館 (※写真は美術館の許可を得て撮影しています) リリースが出た時から楽しみにしていた展覧会。 もしかしたら山種美術館の展覧会の中で、今年一番楽しみだった企画かもしれない。 ────というのも、2015年にdddギャラリーで開催された「20世紀…
@東京ソラマチ 5F スペース634 4月よりスタートした新作アニメ「メガロボクス」。見てますか? 舞台は近未来。 肉体とギア・テクノロジーを融合させた、究極の格闘技である「メガロボクス」にすべてを賭ける男たちを描いたこの物語。こちら何を隠そう、「あ…
@山種美術館 ※写真は美術館の許可を得て撮影しています。 春です。 ついこの前まで寒かったのに、あっという間に花咲き誇る春。花粉症もやばいですが、桜、最高ですね! この時期桜の蕾が膨らめばそわそわし、開花宣言を聞くやそわそわし、咲いたら咲いたで…
@山種美術館 手前:《霊峰不二》 横山大観 1937年 絹本・彩色 山種美術館蔵 大観と言えば2013年に横浜美術館で「良き師、良き友」展が開催されましたね。タイトルの通り交友関係がしっかり描かれた展覧会だったので、画家としての大観だけでなく、サイドスト…
2017年観に行った展覧会ベスト10 あけましておめでとうございます。 結局昨年中にまとめきれなかったので三が日中に。 昨年はたくさんの展覧会に行く機会に恵まれた上に、素晴らしい展覧会が多く開催されたため迷いました。その中で再訪したものや、印象に残…
@国立新美術館 ※写真は主催の許可を得て撮影しています。というか、日展は平日であれば、受付に撮影許可を申請することができます。 「日展」 もとい、改組 新 第4回日本美術展覧会。 言葉は聞いたことがあっても、実際観に行ったことがある人はどれくらい…
@三菱一号館美術館 [caption id="attachment_2486" align="aligncenter" width="519"] 今の時期、入る前から気分が上がるブリックスクエアの中庭は美しい![/caption] 最初に言っておきますが、この展覧会に来ている作品は全部傑作。隙ナシ!
@山種美術館 山種美術館で川合玉堂展が行われると聞いたとき、「前回の玉堂展って去年の頭とか一昨年くらいだったっけ?」と思っていたらなんと4年前! 時の経つのは早いものだというよりも、つい最近だったように思えてしまうほど鮮明に覚えていることに驚…
@高光山 清安寺 「長沢芦雪展」に行きたい。 なぜならば、Tiger & Bunnyで主人公・鏑木虎徹ことワイルドタイガーを演じた平田広明さんが音声ガイドを担当しているから。 芦雪といえば虎。《虎図襖》の解説をするワイルドタイガーの声は何が何でも聴かねばな…
@上野の森美術館 忘れもしない5月の終わり。「怖い絵」展の記者発表が行なわれてから、首を長くして待っていた展覧会。私、怖いの大好きなんですよ……。 単にグロいやつとか、ただ驚かすだけのものよりも「いわくつきの〇〇」的なものに目がなくてですね。そ…
@山種美術館 (写真は美術館の許可を得て撮影しています) 上村松園。 京都生まれ京都育ち、女性として初の文化勲章受章者(1948年)。 子に上村松篁、孫に上村淳之と三代続く画家一家です。 松篁と淳之は花鳥画を主に描き、松篁は不染鉄と合作もしている(…