この季節に蓮を見に行くのが、ここ何年かの自分の恒例行事となっています。
早朝に出かけ、まだ夜の名残が残っている上野恩賜公園の不忍池で、咲き始める蓮をぼんやりと見る夏の楽しみ。
去年は友人と自転車で出かけたのだけれど、今年は暑すぎるのと雨の予報が出ていたため、電車で。少し初動が遅れてしまったのだけれど、かなり良い状態で鑑賞することができました。
10年くらい前は散歩の人なのか何なのか、こちらをじーっと見て微動だにしないおじさんなどがいたりして緊張することもあったけれど、今はバズーカレンズを携えた写真愛好家がたくさんいる。
治安的な危険を感じることは少なくなったものの、今度は「立入禁止」と書かれている場所へ気にせず入っていく人もいて、これはこれでいかんというか、アマチュアカメラマン問題がここでも起きているなあ……と残念に思ったりもした。
それとは別に不思議な人が多いのも不忍池ならではであり、この日も自分の額装した写真作品を無言でズイっと見せてくる人などがいて、「ああ、上野だなあ」としみじみしたのでした。
蓮の花は仏画にも多く描かれるように「聖なる花」であるけれど、同時にとても色っぽく感じる。先端へ向けて濃くなっていくピンク色も、睡蓮と比べてゆったりとしたフォルムも、優雅で艶やか。
まだ朝の弱い光の中、蓮の花越しに弁天堂をのぞむ。
極楽がこういった場所なら善行を積んでぜひ極楽へ行きたいなと毎年思うのだけれど、さて私の善行ゲージはどうなっているのやら。
そんなことを思いながら、池のまわりをふらふら。
そういえば、蓮の葉にすずめがとまっており、これは絵になるなあと急いで写真を撮ったのだけれど、よく見るとなにか食べていた。
パン??
亀に餌やりしている場面を見かけたりするけれど、こういうのは良いのだろうか……ともにょるなど。今回はこういうことをいろいろと考えてしまったのでした。
で、蓮を見に行った日は「朝マック」のパンケーキと相場が決まっており、今回もそれに倣う。あわせてコーヒーを注文したところ、この日は朝10時までは無料だったらしく、有難くいただく。
時間があったので九段下へ。
お堀の周りの蓮を見に行ったのだけれど、葉っぱの方が目立っていた。
望遠がないとちょっと分かりにくい。
九段会館がもうすぐ工事に入ってしまい、腰巻ビルになると聞いたので、この景色も見られなくなるんだなあと思うと感慨深い。
また来年も来よう。
※上野、まだしばらくは見ることができそうです。

