
横浜にある、「ホテルニューグランド」に宿泊した。
私は千葉県民で、横浜までならだいたい1時間強でアクセスできるところに住んでいる。そのため、「横浜に宿泊する」なんてことは今まで一度も考えたことがなかった。
仕事の後にチェックインして、そこから夕飯を食べに家に帰って、なんなら一風呂浴びて戻ることができる距離である。同じ神奈川でも箱根まで行けばそういう考えも浮かぶけれど、横浜じゃあ、ねえ? などと思っていたのだが、はてなブログでもおなじみの在華坊さんがホテルニューグランドに宿泊された様子の写真をツイートされており、一気に引き込まれた。
── なんだこの東京国立博物館のようなホテルは⁉
さらに在華坊さんは「GO TO トラベルキャンペーン(以下GO TO)」と「Find Your YOKOHAMA(以下FYY)」キャンペーンの合わせ技でかなり安く泊まれるというブログも書かれており、加えて「シングルのプランも出てるぞ」と追い打ちをかけてくるもんだから、あれよあれよという間に気がついたら予約していた。
朝食付きのシングル(平日)1泊で15,000円のプランから、GO TO割引で5,250円引きとなり、そこからさらにFYYで5,000円が引かれ、なんと4,750円で泊まることができてしまった。おかでさまで人生初の横浜泊、そして人生初のクラシックホテルを体験することができました。在華坊さん、本当にありがとう。ざいさんのブログはこちら↓
FYYは近畿日本ツーリスト経由でしか利用することができず、近ツーの予約カレンダーを見たらシングルは木曜くらいしか空いていなかったので、木曜を予約。木曜仕事の後に向かってチェックインして、金曜は有休を取ることにした。(※現在、FYYキャンペーンは終了しています)
旅はだいたい一人で行っているので「誰かと行く」こと自体が頭からすっぽ抜けており、今回も習慣でシングル一択にしてしまったのだが、予約してしばらくたった後に友人から「同じ値段で重慶飯店の夕食が付いてくるプランがあるけど、一緒にどう?」という魅力的なお誘いがあり、なんで「誰かと行く」という選択をせずに予約しちゃったんだろうと後悔したりもした。
まあそんなことがありつつも、(近場とはいえ)旅自体は久しぶりだ。なによりも早くあの空間を体験したい。宿泊する日を指折り数えて待っている間に、別の友人もニューグランドに泊まられていて、その写真がまたとても素敵で、自分の中の期待がどんどん上がっていった。
クラシックホテルの凄み
木曜の夜、仕事を終えて横浜へ向かった。
職場は都内なので横浜、というかホテルの最寄である元町・中華街までは1時間ほどで着くのだが、「横浜」という見知った土地への気の緩みから東海道線の乗換をミスって東京へ戻るなどしてしまい、大幅に時間をロスしてチェックインが遅くなってしまったのであった。

そんなこんなで何とかチェックイン、あのトーハクみたいなロビーはどこにあるのかしら……? と思いつつ部屋に案内される。
ホテル内はいたるところに絵が飾ってあって、リトグラフなのだろうけれど、場所ごとに人物画だったり風景画だったり博物画だったりして面白い。


部屋は今回喫煙室しか予約ができなかったのだけれど、しっかり消臭されており、心地よく過ごせた。残念ながら部屋からの眺望は……という感じだったが、それを補って余りある眺めに出会えたので全く問題ない。
そう。補って余りある眺めとは、「ロビー」。指折り数えて楽しみにしていたホテルニューグランドのロビーは、それはそれは本当に素晴らしいものだった。

1時間以上もここに居座ってしまった。
だって誰もいないのだ。こんな素晴らしい空間に、私一人しかいない。
美しさと嬉しさのあまり、ぞくぞくして、いろんな場所に座っては空間を味わった。



たまらない。これが「クラシックホテル」というやつか。
言うなれば、今私が感じているのは「クラシックホテルの凄み」だ。威風堂々として、優雅で、絶対王者のような貫禄。
うーん、自分には縁のない世界だと思っていたのだけれど、これはちょっとすごい。癖になったら今の懐具合では危ないなと思いつつ、気づいたら沼にはまっていそうで怖い。ここにはそういう力がある。


そうこうしているうちに気が付いたら22時近くなってしまい、大慌てで外へ出たが時すでに遅しで、近隣の夕食をとれる店は軒並み閉まっていた。私は飲まない人なので飲み屋に入るのも難しく、とはいえ夕食を食べないという選択肢はないということでうろうろしたところ、大戸屋とジョナサンが辛うじて開いており、まあ、港町だからね……ということでジョナサンに入って、ずわい蟹のパスタなどを食べた。結構美味しかったです。
そうそう、GO TOについてくる地域共通クーポンは、宿泊当日(つまりこの日)の朝、メールで届いた。今回は電子クーポンで、送られてきたアドレスにログインするとクーポンの画面に行く仕組み。ただし出発日の15時以前にはログインできないようなので、いずれにせよチェックインを済ませた時点で利用可能ということなのでしょう。なので、夕飯の際に使おうと思えば使えるのだと思う。私はこの時点では使いませんでしたが……。

その後山下公園を少しふらふらし、時間も時間なのでホテルに戻る。もうその頃にはロビーも中庭も消灯していた。
さて、明日はどうしよう。まったくもってノープランで、めぼしい美術館も次回展の準備中だし、こうなったら初めて横浜に来た以来の「観光」をしてみるか、などと思いをめぐらせながら床についたのでした。

後編はこちら↓
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