雨がくる 虹が立つ

ひねもすのたりのたり哉

戸定邸に行った

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大川原梅園

 家から40分ほど自転車で走ったところに「大川原梅園&ハーブガーデン」という施設がある。

 その名の通り細い道を挟んで梅園とハーブガーデンがあり、ハーブガーデンではハーブを買うことができ、カフェも併設されている。

 毎年2月の下旬になるとここの梅が見ごろになるので通っていた。カフェに入れそうならケーキとお茶を楽しみ、カフェが混んでいればハーブの入ったクッキーを買って帰った。

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「冨安由真展/漂白する幻影」で亡霊を体験した

 かつて2ちゃんねるにあった、廃墟に突撃するスレッドをご存じだろうか。

 はっきり言って違法行為なのだが(人が住んでおらず、且つ、看守していない邸宅、建物又は船舶の内に正当な理由がなくてひそんでいた場合、軽犯罪法違反となるそうです)、15年くらい前、そのスレッドを見るのにはまっていた時期がある。
 たいていは誰かが廃墟に突撃する旨をスレッドで告知し、仲間を募るか単独で侵入する。中を荒らしたり、物を壊したりするのは暗黙のルールでご法度となっており、写真を撮ってアップしながら只々掲示板に「実況」を書き込むスタイルである。

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3つの声と100年を旅する:トライアローグ展 行ってきた(横浜美術館)

 

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 横浜美術館で11月14日から始まった「トライアローグ:横浜美術館愛知県美術館富山県美術館 20世紀西洋美術コレクション」

 新型コロナウイルスによって諸々今までとは異なる仕組みにせざるを得なくなっている現在、美術界も然りであり、海外との作品の貸借が難しくなっている中で「しっかりしたコレクションのある美術館」の強さが注目されている。

 まあ、いっぱい作品を持っていればあの手この手で展覧会を作ることができるという強みはあるけれど、そういう意味じゃなくて、「コレクションの方針」がしっかりしているとでも言うのかしら。そういうところは体幹が鍛えられているような感じがするのだ。柔軟であり、どっしりとしているというか。

 そんな体幹の鍛えられた3館が集まって、20世紀西洋美術について語り合うというのがこのトライアローグ展。一人語りでもなく、対話でもなく、鼎談。
 「3」という数字は昔から「文殊の知恵」だったり「頑丈な矢」だったり、はたまた「にぎやか(かしましい)」だったりと、とにかくミラクルなパワーを発揮するときに使われる。ならば展覧会ではどうかな? と期待して行ったところ、時に錦上添花、時にポケモンバトルといった具合の、それぞれの個性と推しを惜しみなく持ち寄った立体的で内容の濃い20世紀ができあがっていた。
(※本エントリの写真は美術館の許可を得て撮影したものです)

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ホテルニューグランドに宿泊し、横浜を観光した話(後)

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▲前回のブログには上げ忘れてしまったが、メインロビーはこんな感じ。

 これ↓の続き。

nijihajimete.hatenablog.com

 

 朝。のろのろと起き上がり、備え付けのポットでお湯を沸かし、ほうじ茶を飲みながら朝ドラ鑑賞。最近見逃すことが多かったのだが、登場人物は把握していたので、ギリギリ話についていくことができた。

 さて、お楽しみの朝食の時間である。
 今回は朝食付きプランにしたので、素敵なホテルで出される朝食は一体どんなものかしらと、足取り軽くレストランへ。
 朝食が提供されるのは「ノルマンディ」というレストランで、私が泊っている本館ではなく、新しく建てられたタワー館の5階にある。そのため一度メインロビーへ降りてからタワー館用のエレベーターに乗り換える必要があるが、ホテルの中が美しいので移動は全く億劫ではなく、むしろ自分に与えられた領域外にも行けることが嬉しい。

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ホテルニューグランドに宿泊し、横浜を観光した話(前)

 

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 横浜にある、「ホテルニューグランド」に宿泊した。

 私は千葉県民で、横浜までならだいたい1時間強でアクセスできるところに住んでいる。そのため、「横浜に宿泊する」なんてことは今まで一度も考えたことがなかった。
 仕事の後にチェックインして、そこから夕飯を食べに家に帰って、なんなら一風呂浴びて戻ることができる距離である。同じ神奈川でも箱根まで行けばそういう考えも浮かぶけれど、横浜じゃあ、ねえ? などと思っていたのだが、はてなブログでもおなじみの在華坊さんがホテルニューグランドに宿泊された様子の写真をツイートされており、一気に引き込まれた。

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